2014年11月3日月曜日

OSX10.10でPyenv使ってPytho3.4.1の環境をインストールしてPyQt5入れようとしたら色々と祭りでした

エラーの嵐をなんとかやり過ごしたメモです。本当に対症療法だけで乗り越えています。
というのも、今回の目的はWindows環境で作ったGUIアプリをMac用の実行可能形式にしたかっただけなので、アプリさえ動けばとりあえずOK。

というわけで、私の環境には現在いくつかの機能が入っていません。でも目的のために手段を選んではいられない! ということで、その辺りはこの際、目を瞑りました。なので、こんな感じでひとまず動いたよ! というだけの記事です。

とりあえず、次の環境では色々うまくいかないので、当てはまる場合はpyenvを使わないほうが良いのかもしれません。

OSX10.10
PyQt5.3.2
sip4.16.4
XCode 6.1

まずはこちらのサイト様を参考に、Homebrewを利用してpyenv環境を構築。

Mac OSX で開発環境を構築するための環境構築 (Homebrew, Git, SVN, Ruby, Perl, Python)


トラブル① pyenv global が効かない


こちらのサイト様を参考にいたしました。
どうやってもsystem配下のPythonを優先してしまうので、とりあえずPATHの先頭に加えることで対処。

macでpyenvの環境を整えたい

.bash_profileに以下の記述を追加しました。

export PYENV_ROOT="${HOME}/.pyenv"
if [ -d "${PYENV_ROOT}" ]; then
    export PATH=${PYENV_ROOT}/bin:$PATH
    eval "$(pyenv init -)"
fi

続きまして、こちらのサイト様を参考にsip, PyQt5, Qtを整えていきます。

SIPとQtとPyQt5の再設定

sipとQtに関してはとりあえず公式から取ってきました。バージョンは上の通りです。

ここからはPyqt5のインストールに関してです。
まずはpython configure.pyです。


トラブル② Qt.5.3.2既存エラー


次のエラーが表示されました。
Error: Failed to determine the detail of your Qt installation. Try again using
the --verbose flag to see more detail about the problem.

次のサイト様を参考にしました。

PyQt5をmacにinstall

これにバグがあるとか。


~/Qt/5.3/clang_64/lib/QtCore.framework/Headers/qflags.h

#!if defined(_LP64_) && !defined(Q_QDOC)
Q_DECL_CONSTEXPR inline QFlag(long ai) : i(int(ai)) {}

これの一文目を、次のように変更。先頭の!を削除です。

#if defined(_LP64_) && !defined(Q_QDOC)


トラブル③ pyenv環境によるエラー


次のエラーが表示されました。

UnboundLocalError: local variable 'pylib_dir' referenced before assignment

このエラーなんですが、systemのPython(2.7.6とかだと思います)を対象にmakeをすると表示されません。

dynamic_pylib = '--enable-framework' in config_args

このconfig_argsに'--enable-framework'という値が含まれないため、pylib_dirにpyenv環境のライブラリパスが含まれないことが原因のようです。というわけで、超対処療法です。
これが原因で、最後の妥協を強いられたのかもしれませんが。。。

730行目前後です。
こんな感じのソースがあります。

if dynamic_pylib:
                pyshlib = ducfg.get('LDLIBRARY', '')

このdynamic_pylibはbooleanなのですが、これを無理やり真にしてしまいます。
dynamic_pylib = True

とりあえず物は試しということで、これで作業を続けました。
これでようやくライセンスの確認までたどり着けました。


トラブル④  headerの参照ミス


これもHomebrew環境のみで起こる、単純な参照失敗みたいです。

sip/QtPrintSupport/qprinter.sip:28:10: fatal error: 'qprinter.h' file not found

qprinter.h自体はあるんですが、QtWebKitWidgetsから参照できていないようです。

次の質問が参考になりました。


これを

 'QtWebKitWidgets':      ModuleMetadata(qmake_QT=['webkitwidgets']),

こんな感じに。

 'QtWebKitWidgets':      ModuleMetadata(qmake_QT=['webkitwidgets' 'printsupport']),

というわけで、python configure.py からもう一度やり直すことになりました。

ちなみに。

Qt/5.3/clang_64/lib/QtPrintSupport.framework/Versions/5/Headers/qprinter.h

これを、cpコマンドを使って、次の階層にコピーするという強引な方法でも通りました。

Qt/5.3/clang_64/lib/QtWebKitWidgets.framework/Versions/5/Headers/qprinter.h


トラブル⑤ シンボリックエラー


最新のXCode (2014/10/31時点)はOSX10.9, 10.10向けなため、途中でシンボリックエラーが出る場合があります。私の場合は次の修正を行ったところ、エラーを抜けることができました。

~/Qt/5.3/clang_64/mkspecs/macx-clang/qmake.conf
QMAKE_MACOSX_DEPLOYMENT_TARGET = 10.6


~/Qt/5.3/clang_64 /mkspecs /qdevice.pri
!host_build:QMAKE_MAC_SDK = macosx10.8

これらの値を、とりあえず10.9にしてみました。

トラブル⑥ シンボリックエラー再び


ちなみにこんな感じのエラーです。

Undefined symbols for architecture x86_64

どうもQtというよりもXCodeとの齟齬が原因のようなのですが、エラーには変わりありません。これはdesignerのビルド時に発生していたらしく、この階層のpython.proを色々といじってみましたが、上手くいかず。

ですが、ここで当初の目的であるmac用実行可能形式ファイルを作成する、ということを最優先し、とりあえずdesignerとqmlsceneのビルドをしないことにしました。

PyQt5.proの次の部分を修正しました。

SUBDIRS = QtCore QtGui QtHelp QtMultimedia QtMultimediaWidgets QtNetwork QtOpenGL QtPrintSupport QtQml QtQuick QtSql QtSvg QtTest QtWebKit QtWebKitWidgets QtWidgets QtXmlPatterns QtDesigner QtDBus _QOpenGLFunctions_2_0 QtSensors QtSerialPort QtBluetooth QtMacExtras QtPositioning QtQuickWidgets QtWebSockets Enginio Qt pylupdate pyrcc designer qmlscene

ここから、最後のdesignerとqmlsceneを削除しました。

基本的にmacでアプリのデザインとかしないので、妥協しました。完全なmac環境が必要になった場合は、今の所pyenvを諦めてPythonの3系をsystemのバージョンとしてインストールしたほうが早そうです。。。

以上で、ひとまず別の環境で作ったPyQt5を含むソースを動かせるようにはなりました。あとはcx_Freezeあたりを利用して、appを作成すれば良いかと思います。

以上、対処療法による傷だらけの処置方法でした。

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